ベルギービール麦酒本舗 鹿児島の奇跡

鹿児島で唯一のベルギービールプロフェッショナル伝道師KOOHが、ベルギービール不毛の地【鹿児島】でひとりでも多くの人にベルギービールを広めていく伝道の物語

この世界を知らないたくさんの方々へ

テレビでの放映のおかげでか、新規のお客様やブログのアクセスが急増です。 せっかく鹿児島で唯一のベルギービール専門店と出逢ったのですから 「ベルギービール?何だそれ?」という方に、一度この世界を知ったら、今まで知らなかった時間を後悔するような大人の時間を味わって頂きたいと思います。 ビールが嫌いだと言う方。 そんな人ほどこのお店にはハマってしまうようですよ… 実はオーナーであるKOOHも、いわゆる「(日本人が思い描く)ビール」という物がそれほど得意ではありませんでした。 きっかけは、シメイというトラピストビール。 関東ではちょっと大きめな酒屋さんでなら、比較的手に入り易いこのベルギービールをたまたま家で飲んで「はぁ、こんな世界もあるんだなぁ」と、これくらいの気持ちで足を踏み入れ始めたのですが…


後日、ベルギービール専門のバーで同じシメイを飲んで衝撃を受けました。 そこでは(今では当然の事ですが)専用グラスで飲んだシメイの味と香りの違いにビックリ。 ベルギービールの特徴の一つは、全ての銘柄に専用のグラスがあり、そのグラスで飲む事に重要な意味がたくさん込められています。 シメイの場合はラベルにわざわざ「専用のグラスで飲む事」と注意書きがあるほど。 各グラスに秘められた意味は、それぞれの銘柄によって異なるのですが、それは味や香り、アルコール感の為であったり、歴史や宗教的な意味合いであったり、その両方の場合も。 私が初めて飲んだシメイ・ブルーはアルコール度数が9%もあり、家飲みに通常使われるタンブラーでは、まず一つ、グラスの口が狭い為にやわらかな熟成の香りを感じる前に強いアルコール感を感じてしまい、舌の奥に直で流れ込むタンブラーでは複雑なフルーティ感を殺し、苦みばかりが際立ってしまいます。


これだけでもタンブラーでは本来の味を楽しめないのは明らかですが、このタイプのビールには瓶内二次熟成の際に残った酵母=澱(おり)があります。 これが混ざると本来のボディーの旨味を味わう前に、砕いたコルクのような苦みや澱による匂いが周り、全く違う味わいになります。 もう一つ、シメイはトラピスト会修道院(全世界に7カ所しかなく、そのうちの6カ所はベルギー)の中で、今も修道士が造る宗教的な意味合いの強いビールです。 そのため、トラピストビールはそれぞれデザインは異なるものの、全てが「聖杯」の形をしているのです。 聖杯の形は口が広く、強いアルコール感を程よく逃がし、ビール本来の味と香りを楽しめるようになっています。 このように、全ての銘柄に様々なストーリーが隠されていて、ついつい誰かに話したくなってしまうものなのです。 私が関東からわざわざベルギービールを鹿児島に伝えようと思い立たせたのは「ドゥシェス・ド・ブルゴーニュ」というレッドビールに出逢ってから。 これについてはまた後日(知っている人はもう知っていますが…(^▽^;))
日本のビールでは味わえない、この味覚だけではない世界。
ぜひあなたもこの店で出逢ってみませんか? どんなことでもスタッフに訊いてみて下さい。 ビールに対するあなたの固定観念を覆すお話が聞けるかもしれません。 この世界を知らないあなたは、損をしているかもしれませんよ(笑)